マンションの大規模な修繕は、一般的に12年~15年ごとの周期で行われます。この周期は、国土交通省の公表しているガイドラインによるもので、大規模修繕工事の目安とされています。ですが、実際は劣化の状態、工法の選択、管理規約や計画などにより修繕の時期には幅が生じます。
国土交通省の改修によるマンションの再生手法に関するマニュアルによるガイドラインの年数(左側)と、おおよその範囲(右側)は以下のとおりです。
また、地域性や周辺環境により修繕時期は変わることがあります。台風が多く紫外線の強い沖縄では建物の劣化が進みやすいため、ガイドラインを参考にしながらもそこに捉われすぎない専門家による詳細な診断をおすすめします。
今回は、築年数から見る大規模修繕のポイントと、国土交通省の実態調査から読みとれる工事割合のパーセンテージが高い工事内容を抽出し、わかりやすくまとめて紹介します。
新築から初めて行う1回目の大規模修繕工事は、経年により劣化した箇所を補修し、新築時の状態まで近づけることを目的とします。今やるべき工事に優先順位をつけると同時に、今後の修繕費用を抑えるためにも長期修繕計画を見直し、次回の修繕に反映させましょう。
〈主な工事内容〉 ※太字は必要とされる割合の特に多い工事
・屋上(屋根)防水
・外壁塗装(鉄部含む)
・外壁ひび割れ補修
・床部防水(バルコニー・ベランダ・外階段など)
・給水設備
・排水設備
・電灯設備
2回目の大規模修繕工事は、1回目よりも築年数が経過しているため、経年劣化もより進みます。ポイントは建物の土台となる部分にしっかり手を加えることです。コンクリートの基盤づくりに注力し、次の修繕に備えましょう。
〈主な工事内容〉 ※太字は必要とされる割合の特に多い工事
・屋上(屋根)防水
・外壁塗装(鉄部含む)
・外壁コンクリート改修
・床ぶ防水(バルコニー・ベランダ・外階段など)
・給水設備
・排水設備
・共用内部
・電気設備関連 情報通信設備(ネット回線など)含む
新築から30年~35年以上を迎える頃には、経年による劣化がより顕著に現れてきます。この先の30年をみすえた大幅なリニューアルの時期となり、建物本体の修繕以外にも、設備の大幅な更新が必要になってきます。
統計では主に「給水管」の工事割合が多く見られます。また外構や駐車場といった外回り、エレベーターの工事も同時に行われることが多いようです。共用内部(窓サッシ、玄関ドア)などにおいても、全体的に大きく更新されます。
〈主な工事内容〉 ※太字は必要とされる割合の特に多い工事
・屋上(屋根)防水
・外壁塗装(鉄部含む)
・外壁コンクリート改修
・床部防水(バルコニー・ベランダ・外階段など)
・給水設備
・排水設備
・共用内部
・電気設備関連
・外構、駐車場
このように修繕の1回目、2回目、3回目を連続的に捉えた上で修繕積立金や工事内容が予測され計画されますが、回を追うごとに改修範囲と深度(建物内部へ向けての劣化の深さ)は増えていきます。
特に費用増加が見込まれる3回目に備え、1回目・2回目においては建物本体の耐久性を高めておくことをおすすめします。
鉄筋コンクリート造の建物では、内部の鉄筋の錆とそれに伴うコンクリートの劣化が耐久性に大きく関わるため「コンクリート修繕」を行うことにより、将来的なリスクを回避できる可能性があります。
さらに長期間でのコスト効率化を考えるのであれば、連続的な施工が可能な工事会社に依頼することも効果的な方法のひとつです。
これは「修繕しなければならないもの」という考えから「修繕を積み上げていく」という考え方にシフトした形とも言えます。前回の修繕からゼロスタートで検討するよりも、より効率的な選択となります。この場合、長期に渡り信頼が担保される会社の選択が鍵となります。
ここまで、築年数から見た大規模修繕のポイントと、実態調査から読みとられる工事割合の高い工事内容を紹介しました。大規模修繕工事を行う際のお役に立てることがあれば幸いです。
ー喜神サービスでは、マンションの大規模修繕を承っておりますー
弊社は、県内のリフォーム実績NO.1の住宅総合リフォーム会社として広く認知されていますが、その実績の多くは外壁の修繕・塗装のリニューアル工事です。また、公共・法人・企業のリフォーム工事を数多く承っており、マンションやアパートの外壁塗装、大規模改修の実績も多数あります。
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